日本の装身具の歴史は江戸時代からが最も豊かで多様化します。1831年頃、金具つきの帯〆が出たのをきっかけに「帯留」はセンスを発揮する大切な装身具となり今に続いています。髪飾りも、身分を問わず櫛の着用が 広まり、素材も鼈甲、木地蒔絵、象牙、 真鍮などシンプルなものから華やかなものまで登場。装飾品を慈しみ身につける日本人の細やかな感性が浮かび上がってきます。秋冬の装身具として、江戸時代に流行した雪の結晶「雪華」をモチーフにした帯留や印籠根付、簪を展開。それにあわせて、髪型は女性の毛流れを美しくみせる「三つ編み」「フィンガーウェーブ」「庇髪(ひさしがみ)」を取り入れ、懐かしくも新しい表現をしています。