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260年にわたる天下太平の世が続き、さまざまな文化が開花した江戸時代。そこで生まれた美意識や洒落、遊びは現代でも受け継がれています。今回は東京は小石川で創業したきものやまとが、「江戸」をテーマにさまざまな想像を掻き立てながら、「ゆかた」「帯」「襦袢」「装身具(帯留・髪飾り)」をつくり上げました。伝統と新しさを組み合わせて「新しい価値」と「気づき」を伝えます。

ゆかた 自分らしさを表現

古くは入浴時着用した湯帷子(ゆかたびら)がゆかたの起源とされ、麻素材だったものが綿素材へと移り変わり、江戸時代今のような着方に近い外出着として広く庶民に浸透しました。きもので美しい色柄を楽しんできた日本人。現代ではゆかたを身に着けることで、きものへの憧れを呼び覚ましているのかもしれません。この江戸シリーズでは、日本の美意識に根ざした有田焼の器、伊勢型紙、浮世絵からインスパイアを受け、 洒落の効いた、きものやまとならではのデザインのゆかたを提案します。

着姿を調える

今でこそ、着姿の中心となる帯ですが、 昔は細い紐で結ぶだけでした。現在の帯の原型は江戸時代に完成したとされ、文庫結びはもちろん、太鼓結びは 1813 年、江戸亀戸天神の太鼓橋が再建落成された時、それにちなんで深川の芸者が結んだ帯の形が元 と言われています。江戸を感じる色柄をモチーフにした帯を楽しんでいただきながら、帯の結び方も粋な着こなしができる「ぶっちがい」という巻き方をはじめ、半巾帯の結び方「文庫」「貝の口」をアレンジして表情豊かな帯結びを提案します。

装身具(帯留・髪飾り) 感性の象徴

日本の装身具は江戸時代からが最も豊かで多様化します。1831年頃、金具つきの帯〆が出たのをきっかけに「帯留」はセンスを発揮する大切な装身具となり今に続いています。髪飾りも、身分を問わず櫛の着用が 広まり、素材も鼈甲、木地蒔絵、象牙、 真鍮などシンプルなものから華やかなものまで登場。装飾品を慈しみ身につける日本人の細やかな感性が浮かび上がってきます。この江戸シリーズでは、赤富士や丸型櫛などをモチーフにした帯留や謂れある模様を簪にした装身具を展開。
それにあわせて、髪型は女性の毛流れを美しくみせる「ポニーテール」「三つ編み」「フィンガーウェーブ」「庇髪(ひさしがみ)」を取り入れ、懐かしくも新しい表現をしています。

襦袢 洒落の象徴

江戸時代、幾度となく発令された奢侈禁止令。地味なきものしか着られなくなった江戸っ子の見えない部分の装飾を楽しむ反骨精神と粋の文化を象徴する装いの一つが襦袢になります。この江戸シリーズでは長襦袢の色柄を楽しむことがスタンダードだった時代を感じていただくため、色や柄にこだわった麻襦袢を展開します。江戸の洒落な嗜みは、私たちに新しいひらめきを与えてくれます。

襦袢 洒落の象徴

江戸時代、幾度となく発令された奢侈禁止令。地味なきものしか着られなくなった江戸っ子の見えない部分の装飾を楽しむ反骨精神と粋の文化を象徴する装いの一つが襦袢になります。この江戸シリーズでは長襦袢の色柄を楽しむことがスタンダードだった時代を感じていただくため、色や柄にこだわった麻襦袢を展開します。江戸の洒落な嗜みは、私たちに新しいひらめきを与えてくれます。

装身具(帯留・髪飾り)
感性の象徴

日本の装身具は江戸時代からが最も豊かで多様化します。1831年頃、金具つきの帯〆が出たのをきっかけに「帯留」はセンスを発揮する大切な装身具となり今に続いています。髪飾りも、身分を問わず櫛の着用が 広まり、素材も鼈甲、木地蒔絵、象牙、 真鍮などシンプルなものから華やかなものまで登場。装飾品を慈しみ身につける日本人の細やかな感性が浮かび上がってきます。この江戸シリーズでは、赤富士や丸型櫛などをモチーフにした帯留や謂れある模様を簪にした装身具を展開。
それにあわせて、髪型は女性の毛流れを美しくみせる「ポニーテール」「三つ編み」「フィンガーウェーブ」「庇髪(ひさしがみ)」を取り入れ、懐かしくも新しい表現をしています。

絵羽ゆかた 浮世絵

浅草田圃酉の町詣

江戸のお洒落に思いを馳せたスタイリングです。当時の人々のように、衿あわせはゆったりと帯位置は低めに、お太鼓もきっちりしないよう、手拭いを帯枕の替わりにして結びました。多くの浮世絵で見受けられる真っ赤な襦袢は江戸定番の組み合わせ。衿元には、薄紅地に刺繍であしらったふくら雀の柄が覗かせています。布やかんざしで着飾ったボリュームのある庇髪や柳腰の佇まい、ゆとりのある着こなしで当時の雰囲気を演出しました。

江戸のお洒落に思いを馳せたスタイリングです。当時の人々のように、衿あわせはゆったりと帯位置は低めに、お太鼓もきっちりしないよう、手拭いを帯枕の替わりにして結びました。多くの浮世絵で見受けられる真っ赤な襦袢は江戸定番の組み合わせ。衿元には、薄紅地に刺繍であしらったふくら雀の柄が覗かせています。布やかんざしで着飾ったボリュームのある庇髪や柳腰の佇まい、ゆとりのある着こなしで当時の雰囲気を演出しました。

絵羽ゆかた

鹿の子流水千鳥文

江戸時代後期に流行った、流水の構図に可愛らしい千鳥の飛ぶ姿が映えるデザイン。吉原繋ぎをあしらった夏の博多半巾帯を、直線のフォルムがかっこいい「貝の口」を変化させた帯結びで結びました。前太鼓は斜めに重ねる「ぶっちがい」という締め方と、ゆったりとした衿合わせで、粋な雰囲気を演出。装身具である、櫛形の帯留で、遊び心を加えました。

ゆかた 色絵菊唐草

江戸時代初期の有田焼・赤絵様式の染付模様を表現したゆかたです。デザインです。色彩感のあるゆかたに、江戸時代に流行した“鼠色”の夏の博多紗献上帯を合わせました。可愛らしい色柄のゆかたに渋めな色合わせで、程よく粋な着姿が楽しめます。江戸定番の装身具であった櫛の形の帯留は、ゆかた柄と同じ菊の模様をあしらっています。

ゆかた 色絵菊唐草

有田焼の染付模様を青みの配色で表現したゆかたです。爽やかな雰囲気のゆかたに、江戸らしさを感じる赤みのある紫色の麻絹素材の半巾帯を合わせました。夏祭りの着装のイメージから、帯結びは小さめの羽根の「文庫結び」にして、あえて可愛い雰囲気を演出しました。

有田焼の染付模様を青みの配色で表現したゆかたです。爽やかな雰囲気のゆかたに、江戸らしさを感じる赤みのある紫色の麻絹素材の半巾帯を合わせました。夏祭りの着装のイメージから、帯結びは小さめの羽根の「文庫結び」にして、あえて可愛い雰囲気を演出しました。

絵羽ゆかた 浮世絵

浅草田圃酉の町詣

歌川広重の名所江戸百景「浅草田圃酉の町詣」をモノトーン調で表現した絵羽ゆかた。格子窓に佇む猫が可愛らしい一着です。小物は、絵に描かれた赤富士の帯留を合わせました。帯結びは江戸時代に多く見受けられた長めの「文庫結び」。あえて直線のラインを見せることで、粋な着こなしを演出しました。至る所に赤色が見受けられる江戸時代の装い。帯や小物、布の髪飾りなどキーカラーとして赤を取り入れました。

ゆかた 花文弁慶格子

江戸時代の浮世絵や美人画で多く見受けられる「弁慶格子」。 “歯切れのいい“という意味から「弁慶」と名付けられたキリっとした格子柄のゆかたに、あえて柔らかさを感じさせるへこ帯を合わせました。帯の結び方は江戸時代に多く結ばれていた「角出し結び」のようなフォルムを再現し、肩の力が抜けた雰囲気を着姿で演出しました。衣紋は少し多めに抜き、赤い縁取りのある肌襦袢を中に着て、首周りからちらりと赤が覗くようにしています。

ゆかた ウマシカ

地口などさまざまな言葉遊びを楽しんでいた江戸時代。日本に古くから馴染みのある動物“ウマとシカ“を配し、言葉遊びの洒落を効かせたゆかた。少し緑を混ぜたような深い黒地に朱と赤の模様が目を惹くデザインです。帯結びは羽根の枚数が多い「花文庫」。そこに二部紐をリボン結びにすることで、江戸の町娘をイメージした可愛らしい着姿を演出しました。布の髪飾りが多用された江戸のヘアスタイルを、現代的なアップヘアで表現しました。

ゆかた|ウマシカ マイサイズオーダー 33,000円(税込/手仕上ミシン仕立付)

仕立上り品 30,800円(税込)

帯|麻刺繍小袋帯 華火 赤 19,800円(税込/仕立上り品)

ゆかた 伊勢型文様

江戸湾

鮮やかな青に魚と流水の柄が引き立つ、涼しげな伊勢型文様ゆかた。自由に泳ぐ魚模様に、江戸時代の画家、伊藤若冲の貝甲図をモチーフにした名古屋帯と貝の帯留を合わせたゆかたかな江戸の海を感じる着姿です。そこに吉祥文様として親しまれたこうもりの刺繍が入った洒落紋羽織。銀糸であしらったさりげない煌めきも着姿のポイントです。所々に赤色を差し、江戸らしい色づかいを表現しました。

ゆかた 伊勢型文様

金平糖

伝統色の刈安色に金平糖のような伊勢型模様を柄付けしたゆかたです。その色目を引き立てるため、ワントーンの帯を合わせました。締め色として抹茶色の三分紐に赤茶色の天然石帯留を組み合わせています。帯は男性の着姿で多く見受けられる「浪人結び」で結びました。「浪人結び」は江戸時代のラフな着こなしの再現として、簡単に結べて“粋さ”を出せる結び方です。そこにあえて可愛らしいお下げヘアをし、遊び心のあるスタイリングにしました。

ゆかた 伊勢型文様

藤と花札

江戸時代後期に大流行した“花札”と藤の花を切りばみ取りで構成した、モダンな柄行きの伊勢型文様ゆかたです。渋めな紫の色合いから、衿合わせをゆったりめに、粋で上品な色っぽさを演出した着こなしです。江戸時代初期に多く見受けられた日本髪の“玉結び“を現代版にアレンジしたヘアスタイルで、潔い気っ風の良い雰囲気をプラス。三分紐の赤色のアクセントで、色目を加えました。

ゆかた 伊勢型文様

菱繋ぎ

男女問わずお楽しみいただける菱繋ぎの伊勢型文様のゆかたは、よりかっこよく“粋”な女性像を表現するため太鼓橋をあしらった縞基調の夏の博多半巾帯を合わせました。あえて小物はつけず、帯の模様の直線を印象的に見せるため、「侍結び」のアレンジで潔さを感じる着姿にしました。帯の前には巻き込んでいるたれ先を出して、折下げて見せるといった、一癖ある結び方をしており、江戸時代のラフな着こなしを再現しています。手結びならではの面白さを感じてください。

帯の結び方動画

結び方で様々な着こなしが楽しめる帯。
江戸の粋な着姿を感じてもらえる
帯の結び方を紹介します。

「ぶっちがい」

「浪人結び」

「侍結び」

「羽根が長めの文庫結び」

「貝の口のアレンジ」

「へこ帯角出し風」