京の組紐と、京の織物の技術が融合した、柔軟性と弾力性を兼ね備えた、しっかりとした帯です。
正倉院の宝物庫に残る「組ひも」の帯を、現代の帯地として復元するために、私たちの先輩が試行錯誤していたのですが、イタリアに研修に行った際、トーションレースをつくる機械を見てそこからヒントを得ました。桐生にある、日産の車の部品などもつくっている鉄工所さんと設計から組んで、専用の織機をつくりました。それが「大型環状織機」です。この織機は世界でも当社が所有する2台しかありません。これが出来たのはかなり前で、当時関わっていたものは誰もいません。機械が壊れた時には、部品もありませんので、自分たちで鉄工所に行って部品をつくってもらい、直さなくてはいけないんです。
360度どの角度からも同じテンションがかかるため、しっかりした生地目となり、永く締めていただけます。
普通、織りというのは、経糸と緯糸が交わって織り上がります。この三軸組織は、タテヨコではなく、斜め方向から三方向に走る糸が複雑に絡みあって織り上がります。円形の織機ですので、360度どの角度からも同じテンションがかかりますので、どんな方向からでも、伸縮に強いといったメリットがあります。しっかりとした生地目は、柔軟性と弾力性を兼ね備えており、表裏や上下左右もありません。ですので、永く締めていただけます。
30年ほど前に、この三軸組織の帯をお求めいただいたというお客様が、いまだに現役で使っていますよ、といったお話を伺うことがありました。こうして永く使っていただけるのは、ものづくりに携わる人間として、嬉しい限りですね。