近賢織物
1860年創業の老舗。100年を超える歴史を受け継ぎ、新しい表現にチャレンジ。
江戸時代後期、万延元年(1860年)創業の老舗「近賢織物」さん。織の産地「桐生」より技術職人として米沢へ招聘され、この地でものづくりをはじめたといいます。以来100年を超える歴史を受け継ぎ、伝統にとらわれることなく、好奇心を持って新しいものづくりを切り拓いています。
近賢織物 五代目社長の近藤哲夫さんと奥様
[つくり手インタビュー]
みんなが見たことがないような新しいものを生み出したいですね。
みんなが、ワッと驚くような商品をつくりたいと常々思っています。私で今5代目になりますが、代々受け継がれてきた伝統的な織物を中心にものづくりを行っていますが、新しい素材の糸、新しいカラー、ちょっと変わった織組織など、いろいろ取り入れたいと思っています。洋装の糸も活かし、時代に合わせた自由な発想で、もっと面白いものづくりを目指しています。きものやまとオリジナルの帯では、糸使いや色にこだわり、締めやすく、普段使いしやすい帯を目指して創作しました。
優秀な新商品開発に対して顕彰される一般財団法人 きものの森の「ものづくり大賞」も受賞しています。
現場のチカラがなくては始まりません。養成し成長する事が大切だと思います。
新しいものづくりをするにしても、糸の特性を理解したり、織機の仕組みが分かっていたり、新しい織の組織が組めたりと、ベースとなる「技術力と知識」がなくては始まりません。ここ米沢では、デザイン・染め・糸準備・織りに至るすべての工程を自社一貫生産しているといった特徴があります。その分、いろいろな技術を覚えなくてはならず、それぞれ難しさがあります。これらの技術をしっかり身につけることが機屋のチカラとなります。いかに養成して、レベルアップさせていくか、ということが最も大事だと思っています。
「織の現場」。ジャカード織機が並びます。織機も古い機械なので、自分たちで手入れをします。
奥様の作業場。自分が実際に使ってみて、素敵!可愛い!と思える感覚のものづくりを大切にしています。
スワセンイ
100年続く老舗の織元。締めやすさ・色づかいにこだわったものづくり。
100年続く老舗の織元 スワセンイさん。紬糸と木綿糸の交織でつくる、ざっくりとした優しい風合いの半幅帯をはじめ、貝紫染めの糸など色にも拘ったものづくりをしています。
スワセンイ 五代目 諏訪慶蔵さん・章子さんご夫婦
[つくり手インタビュー]
帯は締め心地が大切です。締めやすさを考えた糸選びと織りにこだわっています。
うちの帯の特徴の1つに、紬の糸を織り込んでいるものがあります。絹の紬糸、そして木綿の糸を交織でつくったりするのですが、織りの工程では、しっかりと緯糸が打ち込まれていますので、結んでシワになっても、手アイロンで治るほど、シワがとれやすいです。
いろいろな着物に合わせていただけるような色づかいを心掛けていますね。
帯は、帯だけで見ていても、綺麗だな~と思うこともありますけど、結局、着物に合わせて素敵かどうかが大切ですよね。配色は社長の仕事ではありますが、今は現場の意見を取り入れながら、着物に合うことを前提とした色を考えてものづくりをしています。また、柄の大きさなども、実際に結んだ時に、お太鼓として見える柄の大きさなどを計算して、いかに着姿が美しく見えるかを大切にしながら、帯をつくっています。柄は、私で5代目となるのですが、代々受け継がれてきた意匠など、参考になるようなものもたくさんありますので、それを基にしながら現代に合うようアップデートさせています。
「織の現場」。ジャカード織機が並びます。織機も古い機械なので、自分たちで手入れをします。
奥様は書をはじめて50年ほどで、工房の裏で書道教室もやっています。商品につける題字は愛情を込めて全て筆で描いています。