やまとのお仕立

やまとではきものを「お客様寸法でお仕立て」しています。

 きものは長い一枚の生地(反物)を袖や身頃などの各パーツに裁ち、縫い合わせて仕立てています。サイズの決まったお仕立て上がりの既製品(プレタ)の着物も増えていますが、やまとのきものやゆかたは、一部商品を除きお客様の希望寸法にあわせてお仕立て(マイサイズオーダー)をいたします。

自分のサイズでお仕立てするメリット

自分のサイズでお仕立てするメリット

自分のサイズでお仕立てをすると、着付けがしやすく着崩れがしにくく、着姿がより綺麗になります。また、きものによってはさらに細かく寸法を調節したり、柄の出方が選べたりするため、より「自分好み」のきものがお仕立てできます。そんな1着は選ぶ機会も増え、思い出の詰まった着物として永くお召しいただけるのではないでしょうか。

やまとのお仕立て

仕立て代を含んだ価格表記

安心の国内縫製

きもの専門店スタッフによる採寸

選べるお仕立て方法

Point01

仕立て代を含んだ価格表記

やまとの商品は「仕立て代を含んだ価格表記」となっております。仕立て料金や裏地代が予め含まれているため、仕立て変更をしなければそのままの価格で仕立てさせていただきます。また、全国の店舗でもやまとオンラインストアでも、一律の価格でご案内しております。

オンラインストアでは商品価格に含まれている加工(裏地・仕立て料金)を商品説明に記載しておりますのでご参照ください。

※一部セール品・催事商品は除く

Point02

安心の国内縫製

安心の国内縫製

やまとは「国内縫製」にこだわります。

 やまとのお仕立商品は、長年共に研鑽を重ねてきた国内の信頼できる加工先にて、一点一点丁寧に縫製しています。その多くが20年以上のお付き合い。中には50年以上もお付き合いを続けているお取引先様もあります。長年に渡る信頼関係で質の高い縫製を保つことで、お客様のきものライフをお手伝いいたします。

 昨今、海外での縫製技術も上がり、効率化も進んでいますが、やまとは「国内縫製」にこだわります。
それは何故か。
– わたしたちの生活圏内に、ものづくりの景色を残したいからです。

 コロナ禍に、マスクが不足した際、お取引先様である加工先に生地を送ったら1週間で上がってきました。海外でしかモノが作れなくなったらと思うとゾッとします。グローバルな世の中だからこそ、ローカルを大切にすることが必要であると私たちは考えています。
だからこそ、日本のものづくりの景色を残すべく、私たちは国内縫製にこだわります。

Point02

きもの専門店スタッフによる採寸

 店舗

全国約80店舗、きもの専門店のスタッフがお客様の寸法をお測りいたします。

着付けのお困りごとや仕立てのご不安、サイズのご相談など、お気軽にご相談ください。

 オンラインストア

お仕立て寸法を 3パターンからお選びいただけます。

①パターンオーダー:弊社規定のS~LLサイズより、身長・ヒップを目安にサイズをお選びいただく

②マイサイズでお仕立て:お客様の希望サイズでお仕立て

③店舗で採寸:お近くの店舗でスタッフが採寸

詳細は各商品ページ「サイズ詳細」をご確認ください。

仕立て変更のご希望や仕立てのご不安、サイズのご相談などはオンラインストアコンシェルジュが承ります。
お気軽にご相談ください。

Point04

選べる仕立て方法

やまとでは、全体をミシンで縫い上げ、衿くけ・裾とじ・しつけの仕上げを⼿作業で⾏う「⼿仕上ミシン仕⽴」や、すべてを⼿縫いで仕上げる「⼿縫い仕⽴」、⼀級和裁⼠による「特選⼿縫い仕⽴」にて着物をお仕立てしております。
商品に予め含まれている仕立て方法はそれぞれ異なりますが、ご要望に応じて他の仕立て方法への変更も承っております。

手仕上ミシン仕立の特徴

 専用に開発したヘラロボや和裁専用ミシン等で縫製するため、仕立て上がりはバラツキがなく均一。直線縫いの仕上がりも綺麗です。入荷から仕上げ・出荷までを30工程にも分業化し、コンピューターシステムで管理しながらお仕立します。
 また、『くけ(袖裏・衿付・身八ツ口等の部分)』『裾とじ(裾あわせ)』『しつけ』等の要所は、ベテランの和裁士の“手”により仕上げられます。
尚、縫製に使用する糸は、一般的に海外縫製の場合、白か黒の糸を使用しますが、やまとの手仕上ミシン仕立の場合、表地の色に合わせた色糸を和裁士さんが選び使用します。

手縫い仕立の特徴

 基本的に全て人が行います。将来的に、仕立て直しを予定されているお客様には、針穴が目立ちにくい手縫い仕立がおすすめです。なみ縫いの為、糸が斜めに生地目に入るので、生地も傷みにくいです。力がかかる所を細かく調整しながら縫い上げるので、仕上がりにやわらかさがあります。検反→寸法・柄出し見積→裁断→縫製→仕上げ→検品、各工程は分業で行います。裁断と仕上がり検品は、一級和裁士が行っています。

特選手縫い仕立の特徴

 厚生労働省が開催する「技能国家試験」に合格した一級和裁士の国家資格保持者の中で、お取引先様から推薦のあった方に「染め物」「織物」を2〜3点ずつお仕立いただき、やまとで審査、合格した方のみ「やまとの特選手縫い仕立て一級和裁士」として登録。尚、一級和裁士になるには、最低でも7年はかかります。やまと認定の特選和裁士は現在約160名いらっしゃいます。手縫い仕立が分業で行うのに対し、特選手縫い仕立は全ての工程を一人の一級和裁士が行います。裾ふきの出方が均一で綺麗、褄下が真っ直ぐで綺麗、振りの表地と胴裏の馴染みが綺麗など、仕上りの満足度が大変高いお仕立方法です。

<仕立仕様の違い>

手仕上ミシン仕立 手縫い仕立・特選手縫い仕立
・表地に合わせたポリエステルの色糸を使用。 ・表地に合わせた正絹の色糸を使用します。
・衿は、衿先まで真っ直ぐ仕立ます。 ・衿は衿先に向かって丸みをつけて仕立ます。
・掛衿は、地衿と一緒に身頃に付けます。 ・地衿、掛衿を別々に付けます。
(地衿は身頃、掛衿は地衿に付けます。)

手仕上ミシン仕立付商品を、手縫い仕立・特選手縫い仕立へ増額で変更することも可能です。
また、店舗では、お手持ちの反物のお仕立も承っております。

各種お仕立料金・増額料金など詳細は、お気軽にお問い合わせください。

手仕上ミシン仕立てについて

手仕上ミシン仕立の主な工程

  手仕上ミシン仕立は、入荷から出荷まで、30にも及ぶ工程を経てお客様の手元へとお届けしています。ここでは、中でも主要な工程についてご紹介します。

1 入荷

ご注文いただいた店舗からの発注書データと共に、お客様のお品物が届きます。お品物一点一点にバーコードを発行し、作業工程状況をリアルタイムに把握します。発注書に記されたご要望・寸法などをチェックし、柄だしやご寸法等に問題が無いか確認します。

2 地詰め

反物状の生地に高温のスチームをかけ、同時にバキュームで湿気を吸い込みます。生地を縮めて織目を整えた状態で落ち着かせます。縫い目が綺麗に揃い、袋になりにくくなります。

3 裁断

ベテランの和裁士が検反・検尺後、お客様寸法に合わせ、一点一点裁断します。生地の長さや柄の配置(寸法に合わせた最良の柄合わせ)等、細心の注意を払います。

4 ヘラ付け

お客様寸法に合わせ、前身頃、後身頃、袖の順に3回に分けて、専用のコテを使ってマーキングしていきます。マークされる箇所は、約400にも及びます。従来のコテによる手ベラではなく、より正確にヘラ付けが可能な、コンピューター制御のヘラ付け専用ロボット(ヘラロボ)を導入しているお取引先様もあります。

5 縫製

パーツ(表地、裏地、袖、表裏地あわせ、衿等)毎のラインで、工程に合わせて分業で縫い上げていきます。直線縫いミシンや、とじ用ミシン、ハンドステッチミシン(ぐし専用)、ロックミシン等、様々な和裁専用ミシンが使用されます。ミシン縫製は熟練の技術が随所に活かされています。

point

・表地の色に合わせた色糸を和裁士さんが選び使用します。
 (一般的に海外縫製の場合、白か黒の糸を使用)

・『くけ・裾とじ・しつけ』等の要所は、ベテランの和裁士の“手”による仕上げ

・仕立上がりはバラツキがなく均一。直線縫いの仕上がりも綺麗。

6 まとめ

各ラインで仕上がったパーツを手縫いの熟練和裁士が組み立て、まとめ上げます。『くけ(袖裏・衿付・身八ツ口等の部分)』『裾とじ』『しつけ』は、熟練の和裁士による手仕上げです。特に、裾とじの際は、とじる前に再度ハンガーで吊るして袋になっていないか確認をした上で閉じるなど、一点一点丁寧に仕上げていきます。

7 検品

チェック項目に従い検品。身丈の袋、衿は入念にチェックします。

8 仕上げ

仕上げ畳みをし、適度な圧力で「おし」をかけます。

9 検針

自動検針機で検針後、タトウ紙に入れ、2度目の検針を行います。

10 出荷

シワにならないよう細心の注意を払い、出荷します。

<仕立て変更に伴う増額料金例>

手仕上ミシン
→手縫いへ変更
手仕上ミシン
→特選手縫いへ変更
正絹色無地・小紋 17,050円(税込) 30,250円(税込)
正絹紬 19,250円(税込) 34,650円(税込)
絞りゆかた 6,600円(税込)

※2025年12月1日現在

仕立オプション

・「袷仕立付の商品を、単衣や胴抜きで仕立たい…」

・「単衣仕立の浴衣や木綿着物に、居敷当をつけたい…」

・「浴衣のバチ衿を広衿で仕立て欲しい…」

・「女性向けの反物を、男性用や子供用の着物に仕立て欲しい…」 etc.

反物のお仕立は、細かなご要望にも対応いたします。

変更に伴う具体的な金額など詳細は、お気軽にお問い合わせください。

EX.01 袷仕立付の着物を「単衣着物」として仕立て欲しい

 単衣着物は従来、春から夏、夏から秋へと季節が移るシーズンに着用され、主に6月と9月に着られていましたが、昨今の気候変動もあり、5月や10月なども袷の着物では汗ばむ日もあります。裏地がついていない分、軽くて着やすい単衣着物の人気は高まり、ちょっと肌寒い日はショールや羽織で調整するなど、単衣着物が活躍するシーズンは長くなってきています。
 やまとの袷仕立付商品には、胴裏・八掛といった裏付属も含まれています。単衣仕立へ変更の場合、胴裏・八掛は不要となり、裏衿が必要となります。裏衿は、正絹・ポリエステル・綿よりお選びいただけます。お手入れ時の収縮率を踏まえて、表地と同じ素材のものを選ばれると良いでしょう。アイテム(着物の種類等)により変更に伴う料金が異なりますので、具体的な価格等、詳細はスタッフへお尋ねください。

<裏付属料金表>

裏衿(正絹) 2,200円(税込)
裏衿(ポリエステル) 880円(税込)
裏衿(綿) 330円(税込)
EX.02 単衣仕立の着物、浴衣や木綿着物に「居敷当」を付けたい。
 居敷当とは、生地を補強する当て布を指します。下着などの透けを防止する役割もあり、薄物の夏着物や麻着物、浴衣などに居敷当をつけたいといった方も多くいらっしゃいます。紗や絽の夏着物など、色のある夏の長襦袢で透け感・襲ねの色を楽しみたい場合などは、居敷当はつけないのもおすすめです。居敷当をお付けしたい場合は、正絹・あかね(絹・ポリエステル交織)・ポリエステルよりお好みの素材をお付けすることが可能です。

<裏付属料金表>

居敷当(正絹) 4,400円(税込)
居敷当(絹・ポリエステル交織) 3,300円(税込)
居敷当(綿) 2,200円(税込)
居敷当(麻) 10,890円(税込)
居敷当(ポリエステル) 1,100円(税込)
EX.03 浴衣のバチ衿を広衿で仕立てて欲しい
 浴衣や、木綿の着物は一般的に「バチ衿」と呼ばれる、半分に折った状態で縫いとめた衿に仕立られます。一方、着物は、衿の倍の衿巾で仕立てられる広衿が一般的です。広衿は、実際に着付ける際に、半分に折って着付けるため、衿の巾が調節でき、ふっくらとした美しい衿元となるのが特徴です。浴衣に長襦袢を合わせてお召しになる際などは、着物風のスタイルで広衿にされると、上品で、大人っぽい着こなしになります。広衿に仕立される場合は、別途、裏衿の料金がかかります。

<裏付属料金表>

裏衿(ポリエステル/夏) 880円(税込)
裏衿(綿) 330円(税込)
EX.04 反物を「女性用・男性用・子供用」に仕立て欲しい

 着物の反物は、女性・男性・子供問わず、お仕立することが可能です。「男性着物のスタイリッシュな無地感覚の木綿着物を、女性用に仕立て着たい…」「女性向け着物の豊富な色柄から、男性向けの着物を誂えたい…」「素敵な柄の小紋を子供に着せたい…」 といったご要望にも対応いたします。 女性向けの反物を男性用に仕立る際、反物の幅により、裄の寸法が出ない場合もございます。また裏付属や、お仕立料金等も変わりますので、ご希望の際はスタッフまで気軽にご相談ください。

EX.05 羽織やコートとして仕立てたい

ご希望の商品を羽織やコートのお仕立てにすることも可能です。コートの衿の形や丈の長さ、商品ごとにお仕立て価格が異なりますので、ご希望の際はスタッフまでご相談ください。

EX.06 やまとのものではない反物を仕立てたい

やまとの商品、それ以外にかかわらず、お持ちの反物のお仕立ても承っております。ご購入いただく際とは仕立て料金が変わりますのでご了承ください。
ご希望の場合は胴裏や八掛も購入していただくことが可能です。
なお、おきものの状態や生地の素材によっては仕立てが難しかったり、反巾によっては希望の寸法が出せない場合がございます。

持ち込み反物のお仕立ては店舗でのみ受け付けておりますが、ご相談はオンラインストアコンシェルジュもお答えしています。ご検討の場合はお気軽にご相談くださいませ。

<持ち込み反物の仕立て料金例>

手仕上ミシン仕立て 手縫い仕立て
正絹色無地・小紋 22,000円(税込) 38,500円(税込)
正絹紬 22,000円(税込) 39,600円(税込)
絞りゆかた 14,300円(税込) 20,900円(税込)
木綿のきもの 14,300円(税込) 23,100円(税込)

※2025年12月1日現在

お仕立に関するご質問・ご要望など
お気軽にお問い合わせください。