沖縄本島を含む鹿児島県下の島々から台湾まで弓状に連なる大小無数の島々は琉球弧と呼ばれています。琉球弧は大きく3つの文化圏に分けることができます。種子島や屋久島など本土の文化圏に属している北部圏、本土や沖縄諸島の影響をほとんど受けず、南方文化の影響を受けて発展してきた宮古・八重山諸島の南部圏、そして、本土文化・南方文化の影響下、独自の文化が発展した沖縄本島をはじめとする中部圏。
琉球王国時代には中国や日本本土、朝鮮さらに東南アジア諸国との交易を通じて、多種多様な文化を歓迎し、学び、融合し、成熟させてきました。沖縄には今でも当時からの文化が根強く残っています。大勢が伝統の衣装を身にまとい、太鼓を叩き、歌やお囃子に合わせて踊りながら沿道を練り歩く「エイサー」や、本土とは全く異なる言葉「しまくとぅば」なども、沖縄“らしい”固有の文化といえます。