Q. ものづくりの「こだわり」は?
お客様に「手作りの善いもの」をお届けしたいと思っています。
私たちがつくっているものは、人の手でつくっていますので、どうしても染めムラや、柄のズレなどが出来てしまいます。それを手作りの味わいと言って喜んでくださる方もいらっしゃいますが、作り手としては、そのようなムラが無いよう、高い技術で、高品質なものを届けたいという気持ちを持って仕事をしています。
また、昔は7mの長板という台に白生地の反物を真ん中で折り返して柄付けを行っていて、その折り返しの部分を剣先というのですが、そこはどうしても柄がつながりません。昔はそこで裁断して仕立てていたのですが、時代とともに、この剣先の柄がつながっていない部分も「難もの」などと言われるようになったりしました。紬の生地でも糸の節目があると、難ものと思われる方も多いかもしれませんが、それと同じですね。そうした時代の移り変わりと共に、うちでも13mの反物を1反まるまる張って作業が出来るスクリーン台を導入するなど、変化させてきました。
今の風景にフィットするものをつくって行きたいです。
江戸小紋は、京友禅や加賀友禅といった他の染め物と比べると、華やかさはありませんが、着物が主役なのではなく、着ている人を引き立たせてくれる魅力があり、今の街並みに自然と馴染む美しさが江戸小紋にはあると思っています。例えば、うちで創作している「二枚型」の多色表現をした小紋なども、今の風景に自然とフィットする美しさをイメージして作っています。