雪により育まれた着物文化

世界にも類を見ない豪雪地帯の十日町。冬には毎年２mもの雪が降り積もります。
冬場は農作業ができないため、昔から家内で織物を生業としながら暮らしてきました。
十日町の織物の歴史は古く、約1300年前には麻布の生産が盛んだったといいます。

年間を通じて風が少なく、空気中の湿度が高い気候。
昼夜と年間の湿度の変化が少ないという、
織物を扱うには極めて優れた気象条件が揃っていたことも着物文化を育てました。

盆地である十日町の中央を日本一の河川「信濃川」が流れます。
雪どけ水による豊富な地下水は、染色に好適な軟水で、素晴らしい色を産み出します。

十日町の着物文化は、こうした風土、つまり「雪」によって育まれてきたのです。

「染め・織り」両方を手掛ける全国屈指の着物さんち

十日町は京都に次ぐ着物の生産量を誇ります。
京都でのものづくりが比較的分業制が多いのに対し、
十日町では自社一貫生産が多いという特徴もあります。
それには、冬場の資材運搬が困難だったという理由もあるそうです。
一貫生産という環境下、十日町では各社それぞれ
オリジナリティーのある多彩な独自の技術を開発し、
他にはないものづくりを行っています。

1938年に十日町に創業し、
デザイン・染め・絞り・織り・縫いなど全ての工程を
約50名にもおよぶスペシャリストたちが集い一貫生産する「青柳」

「伝統の技術をいかしながら、決して人と同じものはつくらず、
オリジナリティのあるきものをつくること。」とは、
先代で創始者である青柳大㐂の教えでした。

※掲載写真はイメージで、価格は一例です。商品・価格の詳細はご案内店舗スタッフにお問い合わせください。