Q. ポリエステルとはどんな素材ですか?
絹・麻・綿・ウールなどの天然繊維に対して、ナイロン・アクリル・ポリエステルは化学繊維(合成繊維)と呼ばれています。中でも合成繊維は天然繊維を人工的に作り出そうとしたものですが、開発された当初は「化繊(カセン)」と呼ばれ「安くて着心地の悪いもの」でした。しかし今では技術の進歩により、天然繊維のメリットに近く、デメリットをカバーすることで着心地良く、扱い易い素材となりました。その要因は2つです。
①マイクロファイバーと呼ばれる極細繊維の開発
②異形断面による様々なメリットの実現
<ポリエステルの歴史>
ポリエステルが発明されたのは、1953年今からおよそ60年前。日本では1958年に帝国人造絹糸と東洋レーヨンの2社(現在の「帝人」と「東レ」)が製造を開始しました。人工的に繊維が作られたのは、パルプ(木材)を原料とするレーヨンの原形(人造絹糸)が最初で125年前、次にナイロンが80年前、アクリルが70年前で、中ではポリエステルが最後に開発された素材です。2015年世界の主要繊維生産内訳は、化学繊維73%・綿25%・羊毛1%・絹0.1%です。